レビューと評価

はじめに

このレビューは、まだLoop Heroをプレイしたことがない方のために、ゲームの概要と個人的な批評を紹介したものです。購入の参考になさる方は、人によって違った楽しみ方、違った評価があることを理解した上で、お読みください。

Loop Heroのレビュー

Loop Heroは、ダークファンタジーのRPGのような世界観とストーリーですが、ゲーム内容はストラテジーに近いです。

主人公は、何もない道を何度も何度も周回し、現れる敵と戦闘します。この移動も戦闘も全て自動です。プレイヤーは、道や周囲に自然や建物を置いて、主人公の戦う環境を変えます。敵のレベルは徐々に上がっていきますので、プレイヤーは急いで敵を増やさないと、主人公が敵に勝てなくなります。一見すると放置系ゲームですが、実際はかなり忙しいです。

ストラテジーに近いと書いたのは、マップに配置する建物などに隣接効果が多く設定されているからです。例えば、村にバンパイアの屋敷を隣接させると、村人がグールに変化します。道の隣に川を通すと、その川から強敵が出現するようになります。マップのどこに何を置き、どんな敵と戦わせるか、その戦略性がストラテジーゲームに近いです。あえてジャンルを書くなら、RPG風ストラテジーです。

主人公が拠点に帰還すると、持ち帰った素材で施設を建てることができます。この施設によって、主人公が強化されたり、遠征中に置ける環境の種類が増えたりします。施設の解放に必要な素材の量がそれなりに多いので、何度も遠征に出る必要があります。遠征で死ぬと、持ち帰れる素材も大幅に減るので、慣れるまでは素材集めが大変です。

Loop Heroにもストーリーがあるのですが、正直、ストーリー目当てで買ったらがっかりする出来です。主人公は唯一の戦士で、神に抗(あらが)うために戦っているのですが、プレイヤーがする行為が神の所業なので、全く主人公に感情移入できません。

Loop Heroも、海外のゲームにありがちな不親切さと難易度です。

隣接効果や敵の出現条件などは、ゲームを攻略する上で非常に重要なのですが、それらはプレイヤーが手探りで発見していくしかありません。発見することを楽しめる方なら良いのですが、日本のゲームに慣れた方だと、これが不親切に感じられるはずです。難易度も、最初は高く感じられることでしょうが、効果や条件を知れば、それほどでもなくなります。

総評としては、RPGとして評価したら凡作、ストラテジーゲームとして評価したら良作、斬新さを評価したら傑作です。安くて、低スペックのパソコンでもプレイできて、最初から日本語が実装されていますので、気になったら買ってみると良いと思います。正直、プレイしないと好みに合うか判断できないゲームです。

- おすすめ度 -
★★★★☆